2012.01.03 Tuesday
スプレッド攻撃の進化
2001年にオクラホマ大学が
新しいコンセプトのスプレッド攻撃でナショナルチャンピオンに輝いて以降、
それまでサードダウン・ロングのパスシチュエーションにのみ使用されていた「ショットガン」フォーメーションは装いを新たにすることとなった。
アラインメントで相手守備をストレッチし、強力なランプレーを軸とすることで
フィールドの縦・横、両方向への脅威を増した、全く新しい攻撃コンセプトを生み出し、
カレッジを始めNFLをも席巻することとなった。
ノースウエスタン大、ユタ大、ウエストバージニア大などは、ラン・オリエンテッドなスプレッド攻撃を構築し、大成功を収めた。
00年代の新ショットガンはさらに、
QB以外の選手が直接スナップを受け変幻自在の展開を見せる「ワイルド・キャット」フォーメーションを生み、
また古典的プロタイプのポケットパサーQB主流の時代から、デュアルアスリートのモバイルQBのトレンドも生み出すこととなった。
それはここ数年のハイズマン杯受賞QBをみても明らかである。
フロリダ大のティム・ティボウ、オーバーン大のキャム・ニュートン、そして今シーズンのベイラー大RG3などである。ティボウは今やNFLにも革命を起こしそうな勢いである。
さて、10年代。
スプレッド攻撃は新たな段階に入った。
近年米カレッジトップ校がこぞって採用しているのが「ピストル」フォーメーションである。
従来のショットガンと比較して、QBがスクリメージライン近くにセットすることでプレーのスピードが増し、またQBの背後にRBがいることで左右両方向へのランを強調することができる。
OLはショットガンではパスプロに徹しているのとは異なり、複雑でシステマティックなアサインメントでゾーンやカウンターの可能性も広がる。
つまりIフォーメーションとの折衷的な攻撃が可能となり、よりバランス・アタックを目指すことができるのである。
投げて走れるモバイルQBの存在は、このピストル・オフェンスの脅威を倍加させるといえるだろう。
このフォーメーションとコンセプトはネバダ大学で試みられ全米に広まった。
日本では関西学院が今シーズン導入して成功を収めた。




